カサブランカ帝国

小説書き下ろしアンソロジー

作品紹介

 自称「本格百合小説集」です。執筆陣は、佐々木禎子、樹川さとみ、金丸マキ、高瀬美恵、森奈津子、川西由樹子、松本侑子です。

作品の周辺

 『カサブランカ革命』という、同趣旨のアンソロジーの続編です。『カサブランカ革命』は、百合物件とは到底言えないシロモノで、関係各方面に憤怒の嵐を巻き起こしました。
 執筆者が、自分だけのつもりでふざけて暴投してみたら、他の全員が同じように行動していたので崩壊した――とのシナリオも考えられますが、遊人に仕事を与えるような編集者では自業自得、あるいはそれが当初からの狙いだったのでしょう。
 続編の『カサブランカ帝国』では反省の色を見せ、前回よりかなりマシになっています。が、あくまで前回に比べれば、です。執筆陣に好きな作家がいるのでないかぎり、入手に努力するほどの値打ちはありません。

百合的な見どころ

 こちらの求める百合を探すのではなく、執筆者が「百合」というお題をどう料理しているかを見るべきです。

編集/仲村明子・船津歩
イースト・プレス 2000年7月27日発行

 

[参考指定物件リストに戻る] [メニューに戻る]