もし同人エロまんが家が、ペンネームを「天皇陛下」にしたら、たとえコミケ島中コピー誌30部の極小サークルであっても、誰かしら怒鳴り込んでくるのではないかと思う。
しかしペンネーム天皇陛下は、いわばチャレンジャー系の虎の尾スタンプであり、意思さえあれば誰にでもできる。踏まれた側にしても、テロで応じるとは考えにくい。もっと、寸鉄人を刺すような、思想によるテロでさえあるような、うまい虎の尾スタンプはないものか。
というわけで、ローマカトリックの歴史などを眺めている。昔はカトリックの尾を踏むのが流行ったのだ。
ピオ9世の『誤謬表』は非常に参考になる。教皇がわざわざ「これは誤りだ」と言いたくなるからには、うまいところを突いているわけだ。秘密結社への言及も面白い。「敵は秘密結社だ」と主張しても正気を疑われない時代があったらしい。が、否定された80の命題を見ていると、どうもピオ9世の正気が疑わしくなってくるのは私だけだろうか。