Peter Van-Roy、Seif Haridi『コンピュータプログラミングの概念・技法・モデル』(翔泳社)を読んでいる。
まだ途中だが、618ページに驚嘆したのでご紹介する。
ちょっと寄り道して,トランザクションを計算モデルの視点から調べてみよう.トランザクションを使う解は,計算モデルに概念を追加して問題を解決する,という判断基準を満たしている.すなわち,拡張したモデルにおけるプログラムは簡単になる.しかし,追加すべき概念は正確には何か? これは依然として研究課題である.思うに,これは非常に重要な研究課題である.いつの日か,この問題の解が,汎用プログラミング言語の重要な部分になるであろう.
つまり、人類はまだトランザクションを十分に理解していないのだ。いま世界中で何百万ものRDBMSが動き、世界経済のほとんど全部が金融機関の基幹系のトランザクションに載っているというのに、「トランザクションとは何か?」という問いには完全な答えがないのだ。
Posted by hajime at 2007年11月29日 20:54