西田圭介『Googleを支える技術』(技術評論社)を読んだ。
時事的・速報的な性格の本で、越し方行く末をじっくりと見つめるような本ではない。内容の半分くらいはよく報道されているようなことだが、残り半分は日本語では読んだ覚えのないことが書いてある。
なかでもChubbyが興味深い。Chubbyは集中型の分散ロックマネージャである。
「GoogleといえばPCクラスタでスケールアウト」というイメージが強いが、Chubbyは明らかにスケールアウトしないから驚いた。おそらくは、根本的に異なる設計の新しいロックマネージャがすでに投入されているだろう。
たとえ一時的にであれ、なぜロックマネージャにかぎって集中型を選択したのか、その理由が気になる。レイテンシの関係だろうか。あるいは中継の負荷が案外厳しいのか。