心境は穏やかではないが、社会正義実現のためにやらざるを得ないという思いでやってきた
「法の厳正な執行のため」(本来は半年以内)とは言えず、「死刑囚の定員(約百人)の都合で」とも言いたくなくて出てきた言葉が「社会正義」なのだろう。
死刑囚の定員はただの前例であり、法律にはなんの定めもない。法務大臣が増やそうと思えばいくらでも増やせる。もちろん代償は大きいし、恩を売る相手としては死刑囚はおよそ最悪なので、野心ある政治家には到底お勧めできない。前例を守るのが穏当だ。
だが、お役所の前例を守ることは、どこまでもお役所の都合にすぎない。予算や能率とは関係があるだろうが、正義とはなんの関係もない。
そういうお役所の都合を「社会正義」と言い換える鳩山のやりかたは、決定的に正義に反している。