これは保健室の物語。
角川映画『人間の証明』(1977)のキャッチフレーズ――「母さん、僕のあの帽子、どうしたでしょうね」。
なんのことやら、さっぱりわからない。が、これは天下の名コピーのひとつに数えられるらしい。この手の謎かけ風のコピーは、ツカミは悪くてもよく効くらしい。「能ある鷹は爪を隠す」というやつかもしれない。
そんなわけで、今日のキャッチフレーズは謎かけ風である。
自分でやってみると、「母さん~」の凄さがわかる。これは、怖い。なにしろ、作品の中身をまったく表現していない。こんな怖いコピーに、角川は12億円の宣伝費を賭けた。その決断力に、感動すら覚える。
感動するだけなら誰でもできるので、私も賭けることにした。
今日のキャッチフレーズは、本作品全体のキャッチフレーズである。
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