Visual Reading Story
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『希望入りパン菓子』

作品紹介

2003年9月9~14日:
 「今日のコピー」を更新
2003年9月8日:本サイトを公開

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なりたい。

制作:LOVERSOUL

発売日:
2003年12月30日

今日のコピー:『人生に必要な技術』の坂上冬子について

キャッチフレーズ

彼女は平凡な人間だと思う。
美人だという。学校にあまり真面目に通わないという。救急用品をいつも持ち歩いている、という。果ては、付き合っていた男を自殺させたことがあるという。
こうして並べてゆくと、彼女が生きている世界の、あまりの小ささに、ため息が漏れる。
だから坂上冬子は、鍵を集める。
鍵を手に入れるたびに、自分のための扉が増えるような気がして。

坂上冬子


コメント:

 いったいなぜこの世に、平凡な人間がいるのか。
 いわゆる「語るも涙、聞くも涙の物語」のような人生が、あまりにも平凡に聞こえるのはなぜか。
 精神病患者の語る妄想がどれもみな、判で押したように同じ印象を与えるのはなぜか。
 以下、G. K. チェスタトン『棒大なる針小』(1975)から引用する。「美徳とは悪徳がないこと、あるいは、道徳的な危険を避けることではない。美徳は、痛みや何かの香りと同じく、生き生きとしたもので、独自に存在できる。憐れみとは、残酷でないこと、あるいはひとに恨みや罰を加えないことを意味するのではない。実際にまともに見たことがあるかないかはともかく、太陽のように明々白々なものを意味する」。
 チェスタトンのこのリストは、かなり長く続く。だが欠けている項目もある。私はこのリストに、「自由」という項目を付け加えたい。自由は、制約がないことではなく、光り輝く肯定的なものだ。

Visual Reading Story『希望入りパン菓子』はWindows用ソフトウェアです。
■本作品はコミックマーケット65にて発売日に頒布されるほか、 来年初頭から全国の同人誌ショップでお求めいただけます。
■本作品は、表題作のほか2編(人生に必要な技術、海の底の廃墟)とあわせて3編からなるオムニバスです。
■本作品には男性は登場いたしません。あらかじめご了承ください。

©LOVERSOUL東ガル会西在家香織派/快楽園梅香・中里一