2004年08月07日

レジャー白書1990

 『大貫卓也全仕事』を読んでいたら、としまえんの広告のなかに、当時の「レジャー白書」のデータが出てきた。以下に引用する。

 「財団法人余暇開発センター発行「レジャー白書'90―1990年代のレジャー」によると、わが国の余暇市場は、平成元年度実績で63兆4,450億円、国家予算にも匹敵する巨大な規模に成長しています。さらに今後も年平均8%以上の伸びを見せ、西暦2000年には150兆円に達するものと思われます。(社)日本経済研究センターによる西暦2000年のGNP予測値が799兆円ですから、いまから9年後には、余暇を通じた経済活動は、GNPの実に18.7%を占める計算になります。」

 「レジャー白書2003」の数字と照らし合わせてみよう。
 余暇市場の2002年度実績は82兆9660億円。もし150兆円に達していれば、なるほど、あのテーマパークと称した愚行の数々も、立派に成り立っていたのだろう。高度成長期のゴルフ場建設も似たようなものだったが、糸山英太郎はいま日本屈指の投資家である。
 2002年の名目GDPは500兆7000億円。(社)日本経済研究センターによれば、現在よりも6割増の世界がくるはずだったらしい。
 2002年、余暇市場がGDPに占めた割合は16.6%。1989年の名目GDPは416兆9000億円なので、1989年の余暇市場の占有率は15.2%となる。
 ちなみに、私の見た「レジャー白書」のデータによれば、1989年の余暇市場は66兆4290億円となっている(この場合、余暇市場の占有率は15.9%)。統計の取り方が変わったのだろう。

Posted by hajime at 2004年08月07日 07:46
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