昔、『ムー』のような雑誌の文通欄で、「前世」が流行したことがある。前世での所属や手がかりなどを述べ、前世の仲間を探すという遊びだ。私はあいにく実物を見たことがないが、前世の職業として「戦士」が目立って多かったという。
しかしこれは考えてみると不思議だ。日渡早紀『ぼくの地球を守って』は前世ブームのあおりを食って評判になった作品だが、これに登場するのはエンジニアと自然科学者である。最近ではエロゲーの『白詰草話』の主人公が自然科学者だ。転生が物語上の鍵になる作品で、前世が戦士という例は、セーラームーン以外には思い出せない（そしてセラムンは前世ブームの影響を受けている）。
過去の超文明なるものを想定し、その記憶を持つ人物を登場させるなら、エンジニアと自然科学者になるのが素直な発想だろう。なぜ戦士なのか。
近い過去の「戦士」の実例をみても、心躍るような代物ではない。たとえば今から4000年後、現在と断絶した文明が築かれている世界で、「次のキーワードに心当たりのあるかたご連絡ください：ベトコン、サイゴン、ナンバー・テン」などと文通欄に書いてある光景を想像してみていただきたい。
ここにはなにかしら、人間の本性に根ざしたものが潜んでいるように思える。
これは私の当て推量だが、おそらく人間は、戦場を退屈なものとして認識することが苦手なのだ。文明がまだなく、戦いがすべて奇襲と遭遇戦だった時代の名残を、DNAに残しているのかもしれない。
私は、かなり長い事ムーの読者で、前世戦士騒動の事も鮮明に記憶しております。
そんな私ですが、ここ7～8年は、雑事に追われ、オカルト関係からは遠ざかっていたのですが…ここ数日、思いも寄らない所から前世戦士に関わる事になってしまったのです。
私は「明日のTVアニメ（地上波千葉版）」と言う日刊メルマガを発行しているのですが、その中に、読者からの一言投稿を掲載する「今日の一言」というコーナーがあります。
そこに、昨日今日と、二日に渡って次の様な投稿を掲載する事になってしまいました。
昨日：前世でアポルオンの仲間だった方、ご連絡下さい。連絡は、Yahoo!メッセンジャーでxxxxxxxxxxまで。
今日：一言コーナーのおかげで再会できました！あと4人、特にレイアさん、ご連絡お待ちしてます。連絡は、昨日と同じくYahoo!メッセンジャーでxxxxxxxxxxxまで。
さらにその前日「"剣"の封印は解かれた」なんて投稿も掲載しましたから、その時から、この流れに乗ってしまったのかも知れません。
ちょっと恐いですね。
Posted by: 男爵 at 2005年05月23日 19:41