2005年09月10日

ギュスターヴ・モロー展

 渋谷のBunkamuraでやっているので、iPod nanoを買いに行ったついでに見た。
 美術館・美術展の法則:展示物の95%はクズである
 SFなら90%かもしれないが、美術館・美術展なら95%くらいが相場だ。クズが90%以下で済んでいる美術館・美術展は、いままでに一つしか見たことがない(大英博物館)。ちなみに、この法則のポイントは、「残り5%がクズでないとは言っていない」ということだ。
 この法則が受け入れられない人はロンドンかフィレンツェに行ってもらうとして、受け入れられる私は渋谷に行った。目的は、晩年のあの画風がどのように形成されたのかを見極めること。
 金を払って見たので、成果を忘れてしまうのも悔しい。ここに書きとめておこう。
 予想通り、あの画風にたどりつくまでの軌跡は直線ではない。飛躍、というほどでもないが、どこかで脱線したように思える。ではどんな脱線だったのか?
仮説その1:年をとって手を動かすのが面倒になった
仮説その2:金がなくなって絵の具をけちるようになった
仮説その3:努力が報われなかったので、「絵なんかハッタリだ」という境地に達した
 どれも当たらずとも遠からずだと思う。私もペンと紙にもどって、インクをけちってみようか。

Posted by hajime at 2005年09月10日 01:13
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