2005年09月13日

iPodにギャルゲーを移植できるか

 iPod nanoのカラー液晶に感動したので、4日ほど考えた。どうすればiPodでギャルゲーを――具体的には『希望入りパン菓子』の体験版を動かせるか。
 ファームウェアをいじるのはなしだ。作るのもインストールも大変すぎる。iTunesが扱える形式の範囲内で、それらしいことができないものか。
 最初、Notes(メモ)を使うことを考えた。
 文章を読むにはこれが一番だ。が、同時平行感に欠ける。BGMはなく、セリフはクリックしないと再生されず、目パチ口パクもないようでは、作るに値しない。
 次に、音楽ファイルを使うことを考えた。
 iTunesのm4aファイルはアートワークを含めることができる。ファイル内にチャプターを切って、各チャプターに対してアートワークを割り当てることもできる。ということは、セリフの最中に表情を変えることもできるし、目パチ口パクも可能ではないか?
 文章はどうするか。タイトルに入れる、という手がある。実用性には大いに疑問だが、なにも文章まで読まれなくても、体験版には一応なりうる。
 が、調べてゆくうちに、どうにも厳しいということがわかってきた。
 まず、チャプターのタイトルが、iPodでは表示されない。m4aファイル全体のタイトルしか表示されない。これは打撃だった。タイトル表示を文章表示に使おうと思ったら、文章ごとに別ファイルに分けるしかない。iPodはファイルの切り替え時にギャップが生じるので、文章が切り替わるごとにギャップができてしまう。セリフのリズムは乱れ、BGMはズタズタになってしまう。
 さらに、アートワークの切り替えが遅い。普通にやると、3fpsも出ない。キャッシュも作っていないらしく、2パターンの切り替えでも速度が上がらない。これでは目パチ口パクも厳しい。
 というわけで、「やる価値はない」との結論に達した。iPodのファームウェアが更新されて、チャプターのタイトルが表示されるようになれば、やってもいいのだが。
 ただし、オーディオドラマにキャラの顔をつける、といった用途には十分使える。ネットラジオなら、m4aでの配信を考えてもいいだろう(Appleのいう「拡張ポッドキャスト」)。

Posted by hajime at 2005年09月13日 03:59
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