2008年11月25日

Sho-Comi(少コミ)を読む(第59回・2008年第24号)

 そろそろ青木琴美の新連載が始まるかと思って予告をチェックしたが、その気配はない。健康上の問題か、少コミ脱出を図っているのか、あるいは環境整備でもしているのか。
 では2008年第24号のレビュー。

 
水波風南『今日、恋をはじめます』連載第29回
 あらすじ:性行為を意識するあまり、彼氏役(京汰)との仲がぎくしゃくする主人公(つばき)。さらにつばきは期末試験での成績が振るわなかった。
 少々ぎこちない。つばきの成績問題を持ち出してきたところを見ると、次回は見せ場なのだろうが、作者は総じて、見せ場の準備段階が雑になりやすい気がする。
 評価:★★★☆☆
 
池山田剛『好きです鈴木くん!!』連載第7回
 あらすじ:主人公(爽歌)と彼氏役()はお互いのことを意識するようになる。爽歌が園芸部に入部を希望する。
 画面構成が露骨に「顔だけまんが」になっている。
 評価:★★☆☆☆
 
・市川ショウ『空色恋色』新連載第1回
 あらすじ:主人公()は転校生。クラスでクリスマスパーティーをやろうとして、彼氏役(陽来)と知り合い、助けてもらう。
 彼氏役の味が薄い。
 評価:★★★☆☆
 
車谷晴子『ぜんぶ ちょーだい』連載第10回
 あらすじ:主人公(姫恋)と彼氏役()がいちゃいちゃ。
 作者はいちゃいちゃはうまい。
 評価:★★★☆☆
 
・千葉コズエ『ひとりぼっちはさみしくて』連載第3回
 あらすじ:主人公の親は、主人公の夢(歌手)に強く反対する。彼氏役は主人公を誘って、駆け落ちのようにして東京に行く。
 オチがまったく読めない。彼氏役が死亡→10年後、夢をかなえた主人公、くらいしか思いつかない。少コミはハッピーエンド縛りなので考えにくいが。
 評価:★★★★☆
 
・白石ユキ『プラスチック・ガール』連載第2回
 あらすじ:主人公(マヤ)が有名男性モデルと共演する。マヤにとって不本意なことになりかけるが、彼氏役(ピエール)に助けられ、うまくいく。
 アイディアがよく練れている。服装のおかげで画面にも華がある。
 評価:★★★★☆
 
・水瀬藍『センセイと私。』連載第6回
 あらすじ:彼氏役(篤哉)が主人公(遥香)のピンチを察して助けにくる。当て馬(栄人)はあっさり遥香をあきらめる。
 なんの芸もアイディアもなく、「主人公にピンチ→彼氏役が助けにくる」をやっただけだった。
 評価:★☆☆☆☆
 
・咲坂芽亜『ギャル華道』連載第12回
 あらすじ:当て馬(心一)が活動を開始。
 心一の卑劣・非道ぶりにインパクトがある。
 評価:★★★☆☆
 
・藍川さき『僕から君が消えない』連載第4回
 あらすじ:彼氏役(康祐)と主人公(ほたる)が事故キス、さらに康祐が告白。
 話にも画面構成にもキレがない。
 評価:★★☆☆☆
 
・藤中千聖『ハツモノ!』読み切り
 あらすじ:主人公が彼氏役に「1回でいいからセックスしてくれ」と頼んでみたらOKされる。そのときを待っているうちに告白してめでたしめでたし。
 構成がぐだぐだでわかりにくい。
 「かくいう私も童貞でね」は少コミ的に正解なのかどうか考えさせられる。
 評価:★★☆☆☆
 
・陽華エミ『マジメ・フマジメ』読み切り
 あらすじ:留年寸前の主人公は、秀才の彼氏役に出会って勉強を教えてもらう。
 作者はいったい、彼氏役の魅力をどう演出するつもりだったのか、さっぱりわからない。
 評価:★☆☆☆☆
 
・さくら芽依『キャンドル聖夜』読み切り
 あらすじ:内気な主人公は彼氏役に褒められて外向的になり、クラスのクリスマスパーティーに彼氏役を誘うが、彼氏役は主人公と二人きりのパーティーにする。
 個別の要素をみるかぎりは平凡なのに、総合力は妙に高い。
 評価:★★★☆☆
 
第60回につづく

Posted by hajime at 2008年11月25日 03:31
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