中里一の新作百合小説『完全人型』の連載配信を開始しました。
『紅茶ボタン』と同じスマホアプリ型の電子書籍で、連載が進むにつれて値上がりするのも同様です。皆様のご愛顧をよろしくお願い申し上げます。
19世紀、まだ自転車も自動車もよちよち歩きだったころ、人間と機械が競う徒競走が行われていたそうです。前世紀末にも、人間とコンピュータがチェスで競っていました。コンピュータが囲碁で人間を追い抜くのは、今世紀中のことだと言われています。
機械が人間より優れているのは当たり前のことです。なんといっても、人間より劣る機械など、作る必要がありません。また、機械はここ数百年間ずっと日進月歩で進歩しつづけていますが、この間、人間の遺伝子はほとんど変化していません。
機械はいずれ、ありとあらゆる頭脳労働はもちろん、上級管理職にも取って代わるでしょう。人間に残された仕事は、「とても運が悪かったときに首を吊るだけの簡単なお仕事です」とでもいうべきものになってゆくでしょう。
でも、本当にそれだけでしょうか。
この世でもっとも優れた機械の物語、『完全人型』をどうぞ。