2006年04月04日

図子慧『君がぼくに告げなかったこと』(祥伝社)

 図子慧は私のB面だった。A面は少コミだ。
 8年ぶりの新刊に、淡い期待を抱いて読み、淡い満足を得た。
 まともに評価すれば、あまり人に薦められたものではない。話は捌けないし、問題の焦点は頭に入ってこないし、主人公は面白くない。
 だが、どうにも、雰囲気がある。役者にたとえれば、セリフはよく聞き取れないし演技もよくわからないのに、出ただけで舞台に緊張感が漂う、そんな感じだ。もし本書を読むなら、あまり期待せずに読むことをお勧めする。7andy

Posted by hajime at 2006年04月04日 22:20
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