2007年04月19日

穂村弘『にょっ記』(文芸春秋)

 私は物語が苦手だ。
 厚顔無恥あるところには常に物語がある。たとえば、セールストーク。「うちの製品でこんなに幸せに」を物語にして聞かせる。
 というわけで、『にょっ記』だ。これは、物語が削り落としてしまうものを集めて、エッセイにしている。
 内容はない。だがそれがいい。内容のために本を読む連中は呪われるべし。本から得るものは、内容ではなく、愛であるべきだ。
 ところで、この本を読んだら、津原やすみ『あたしのエイリアン』シリーズを思い出した。7andy

Posted by hajime at 2007年04月19日 22:13
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