一気に追いつく第3弾。第24号。
・池山田剛『うわさの翠くん!!』連載第31回
あらすじ:彼氏役(司)に元気づけられた主人公(翠)の活躍で敵役のチームに勝つ。
引きのアオリに「次号…衝撃の事件が」とあるので、翠が女とバラされての展開が始まるのだろう。不思議な踊りよりはだいぶ見られるものになると期待している。
採点:★☆☆☆☆
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第6回
あらすじ:彼氏役(京汰)に恋心を覚えながらも、その軽薄な恋愛観が許せない主人公(つばき)。つばきの苦しむ様子を見て、もうちょっかいは出さないと京汰が宣言する。
今回ようやく作者の狙いが形になった。美しく切実な構造だが、これほど持って回った話にする必要があったとは思えない。作りこみの方向が間違っている。
採点:★★★☆☆
・市川ショウ『HOBBY☆HOBBY』連載第2回
あらすじ:主人公(美名)はラジコンサーキットで、自分と同じ趣味(写真)の当て馬(滸)と知り合い、親しくする。それに嫉妬した彼氏役(和哉)が滸とラジコン勝負を始める。
「彼氏役との距離感」を旋回軸に、ゆるく話が進んでいる。悪くないが、もう一押しあるといい。
採点:★★★☆☆
・蜜樹みこ『ラブナイフ』新連載第1回
あらすじ:学校の狭い人間関係に包囲され、好きでもない友達や男とつきあっている主人公(明希姫)。絶望しながら男にホテルに連れ込まれようとしたところを、彼氏役(天宮)が助けてくれる。しかし友達や男がその様子を見ていて、リンチを計画する。
一読、「おおお」と唸った。話は切実で、構図も説得力がある。うまく着地すれば、この少コミレビュー始まって以来の傑作になるだろう。
採点:★★★★☆
・咲坂芽亜『姫系・ドール』連載第15回
あらすじ:敵役その2(リカ)が主人公(歩)と決別、歩を利用していたと宣言。リカは彼氏役(蓮二)に迫るが、デザイン盗用を見抜かれており激しく拒絶され、怒りの矛先を歩に向ける。
長期連載の定番、記憶喪失がきた。定番になるネタだけあって、続きが気になる。
採点:★★★☆☆
・車谷晴子『危険純愛D.N.A.』連載第7回
あらすじ:敵役(臣吾)とつきあっているふりをする主人公(亜美)。彼氏役(千尋)と亜美は秘めた恋心に苦しむ。
秘めた恋アピール。
採点:★★☆☆☆
・藤中千聖『命みじかし、食せよ乙女』読み切り
あらすじ:大食いの主人公は、学園の王子様(彼氏役)に一目ぼれされる。もともと主人公は彼氏役を憎からず思っていたが、彼氏役の家が有名ケーキ店をやっていると知り、そのケーキが食べられることに魅力を感じてつきあいはじめる。それを知った彼氏役は、主人公がケーキ目当てだったと誤解するが、主人公はTVの生放送で「それは誤解」と主張する。
話が微妙に強引で、その強引さで迫力を出すのが作者の手法らしい。今回はうまくいっている。
採点:★★★☆☆
・くまがい杏子『放課後オレンジ』連載第8回
あらすじ:市の陸上競技大会、彼氏役(翼)は悪天候にもかかわらず、好成績を出す。試合後の感激のなかで、翼は主人公(夏美)にくちづけ、夏美は翼に告白する。
緊迫感を出す手として、怪我するのどうのは間違っている。小理屈ではなく絵で盛り上げるべきところだ。
採点:★★★☆☆
・青木琴美『僕の初恋をキミに捧ぐ』連載第54回
あらすじ:昴が脳死と判定され、その心臓が逞に移植されることが決まる。
昴の父親を心臓移植待ち(待機中に死亡)にしたのは、いくらなんでも厚塗りがすぎる。昴が持っていたドナーカードの由来話くらいが適当なところだろう。
採点:★★☆☆☆
・伊吹楓『3度目は最上級Xmas』読み切り
あらすじ:クリスマスにいい思い出のない主人公。今年の彼氏役にも、すっぽかされたと思いきや、真冬に花火を打ち上げてくれた。
構図が説明的で、話が猛烈に間延びして感じられる。ラストに花火を持ってくるのも、ただ唐突なだけで必然性がない。
採点:☆☆☆☆☆
・悠妃りゅう『こい・すた』最終回
あらすじ:彼氏役(空)に未練のある元カノが陰謀をたくらみ、主人公(雫)への疑惑を空に吹き込もうとするが、空は動じずハッピーエンド。
棚ボタ(=「彼氏役はいい人でした」)がオチとはあきれた。
採点:☆☆☆☆☆
・千葉コズエ『ぎゅっとしてチュウ』最終回
あらすじ:一緒に初詣に行く主人公と彼氏役。アクシデントがあって主人公は彼氏役の家に行き、間抜けな下着を見られて恥じる。そのまま彼氏役と結ばれてハッピーエンド。
前回には「次回最終回」の表示がなかった。
「彼氏役と結ばれてハッピーエンド」はいつ見ても安易だ。
採点:★☆☆☆☆
第37回につづく