2008年08月26日

弱者はどこにいるのか

問:
ネットにより生じた社会的弱者を例示せよ。
 
答:
Google Street Viewでヤバいものを晒されているのに気づかない(気づく手段もない)人
・2chで不当・不利益な情報を流されているのに気づかない(気づく手段もない)人
 
分析:
 強者は弱者に対して、責任を押し付けることができる。
 責任を押し付ける能力は、権力の原因でも結果でもなく、権力それ自体である。「貧乏人が飢えて死ぬのは本人の責任」という昔のブルジョアの言い草を想起せよ。
 2chやGoogleは、非常に多くの人々に責任(=事後の削除申請)を押し付けている。このような存在を「社会的強者」と呼んで差し支えないだろう。「削除申請を出せ」とあしらわれる人々は、社会的強者と同じコインの裏表であり、「社会的弱者」と呼んで差し支えないだろう。
 もしこのまま、社会的強者に自制心を期待するだけで何もしなければ、自制心の期待水準、いわゆる「民度」は時間とともに切り下げられていくだろう。
 「悪の栄えたためしはない」? だが、2chは来年で10周年を迎える。過去には、2chが啓発的な存在といえた時期もある。しかし現在ではもはや、なにも啓発することなく、日本の民度を掘り崩しているだけの老害だ。
 もしGoogle Street Viewが現在のような状態のままで10周年を迎え、さらに2chが20周年を迎えるようなことになったなら、日本の民度がどれほど低下するか、想像するだに寒気がする。
 社会的強者は、安易に人に責任(=事後の削除申請)を押し付けることなく、十分な予防体制を構築しなければならない。つまり、2chやGoogleに対して誰かが、そのような責任を押し付けなければならない。誰かが――誰が?
 私の思いつくかぎり今のところ、国家という権力だけがそれを実行できる。
 以上の結論として、私は、この問題についての立法的解決がなされるべきだと考える。

Posted by hajime at 2008年08月26日 21:52
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