固定ローラー台にホイールを固定して、ブレーキ面をばね秤で横に引っ張り、その際の変形量を測定してみた。
結論:
・Planet Xの激安20mmカーボンリムで組んだホイールの横剛性は約40N/mm
・Velocity A23 O/C 32Hは約70N/mm
・WH-6600 フロントは約55N/mm
比較対象:
・OpenPro 32Hは約70N/mm
感想:
・横剛性はヒルクラ時の「進む感じ」に直結している
・OpenProからVelocity A23 O/Cに組み替えたのは、あまり意味がなかった
・現在のトップグレードの完組の横剛性はOpenPro 32Hにやや劣ることが多い(比較対象)
・WH-6600 フロントでも、「OpenProのほうが進む感じがする」とはっきり感じる。激安20mmカーボンリムは言うに及ばず。60N/mm以下の横剛性のホイールは使いたくない。特にフロント。
以下、測定の詳細について。
まず難問がひとつ。
・明らかに固定ローラー台は十分に剛直ではない
これは実験前から予想されていたが、結果を見てもそのとおりだった。固定ローラー台の変形量を推定する必要がある。そのため、手持ちのホイールの測定値と、同じホイールを使った余所での測定値を突き合わせる。
突き合わせるのに使えるホイールは2種類・3つ。
・WH-6600 フロント
・OpenPro 32H スポーク2.0-1.8mm 前後
余所での測定値は2種類。
ソース1・Wheel Deflection Test
ソース2・Great Wheel Test 2008
ところが、上記のホイールとまったく同じものは測定されていない。かといって手がかりはゼロではない。まず、OpenPro 32H スポーク2.0mm フロントは測定されている。これは2.0-1.8mmとどれだけ違うか。A typical 32 spoke wheel built with 2.0mm spokes is about 11% stiffer than a similar wheel built with 2.0-1.45mm swaged spokes.との情報によれば、10%以下の差と推測できる。そこで約5%として計算してみた。
この値を採用すると、WH-6600フロントの横剛性が 55N/mm となる。ソース2のWH-R561などと比較してリーズナブルな値なので、まあよかろう、と考える。