2013年08月08日

核兵器のインフォグラフィック

 長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA)が核兵器の配備状況のインフォグラフィックを公開した(報道)。
 このインフォグラフィックを見れば、確かに数はわかる。が、数は数にすぎない。それで私は考えた。核兵器の配備状況のインフォグラフィックはいかにあるべきか?

 
1. 世界地図の上に、指揮命令系統の線を示す。線の太さが弾頭数を示す
 ホワイトハウスからグアムやディエゴガルシアに線が伸びるわけだ。ついでに運搬手段の届く範囲も示すといい。
 線の数と長さではアメリカがダントツなので、猛烈にアメリカが悪く見える。
 
2. 各国の兵器級プルトニウム・ウラン(≒弾頭数)の通算生産量とその現状の内訳を、1個の円グラフで示す
 パイ一切れ全体の大きさが一国の通算生産量、パイの内側に同心円状の区画を描いて消費量・配備量・保管量・廃棄量とする。
 これだとロシアもたいぶ悪く見える。
 
3. 各国が過去に核兵器に投じた費用の現在価値を、1個の円グラフで示す
 これまたアメリカが(略)
 
4. 各国が1946年以降に軍備に投じた費用の現在価値とその内訳(通常兵器・核兵器)を、1個の円グラフで示す
 核兵器関連費用の割合が異常に多い国(パキスタンと北朝鮮)がだいぶ悪く見える。が、パイが細すぎて棒グラフにしか見えないだろう。
 
 というわけで、「核拡散したっていいじゃん」という気分になりそうなインフォグラフィックしか思いつかなかった。
 パキスタンに内戦勃発→ドサマギで核弾頭が行方不明→「アルカイダなんて古いぜジジイ!」と粋がったアホがテルアビブに打ち込む、というシナリオが一番ありそうなのだが、こういうシナリオはインフォグラフィックにはならない。なお、このシナリオでも、パキスタンを締め上げて核放棄させる作業をストップさせているアメリカがやっぱり一番悪い。

Posted by hajime at 2013年08月08日 01:50
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