2008年03月10日

Sho-Comi(少コミ)を読む(第42回・2008年第7号)

 少コミ裏表紙の広告が通信教育で、「介護事務」「調剤薬局事務」「住宅模型」といった渋い講座が並んでいる。こんなものに興味を抱く小中学生がもしいたら、ぜひ会ってみたい。
 では2008年第7号のレビューにいこう。

 
・悠妃りゅう『花嫁さまは16歳』新連載第1回
 あらすじ:主人公(珠姫)は母を亡くして天涯孤独になり、許婚(彼氏役、辰牙)のところへゆく。辰牙は珠姫を手ひどくからかうが、珠姫はめげない。
 大金持ちという設定は、背景を描くのが大変そうだが大丈夫か。第1回からすでに不安定さを感じる。
 採点:★★★☆☆
 
くまがい杏子『放課後オレンジ』連載第14回
 あらすじ:当て馬(滉士)と主人公(夏美)が県の強化選手に指名され、滉士の退部も取り消しになる。
 迷走を極めている。
 採点:★☆☆☆☆
 
・水瀬藍『だから、俺にしなよ』連載第2回
 あらすじ:当て馬(秀悟)が主人公(陽菜)に接近、それを目撃した彼氏役(奏多)。
 画面構成が微妙に独特で面白い。
 採点:★★☆☆☆
 
青木琴美『僕の初恋をキミに捧ぐ』連載第59回
 あらすじ:愁嘆場。
 エモい。
 採点:★★☆☆☆
 
池山田剛『うわさの翠くん!!』連載第37回
 あらすじ:主人公()の母親が倒れる。彼氏役()が海外の指導者に目をつけられる。
 少コミは後出しの海外オチを禁じ手にしてほしい。いつ見ても投げやりな印象を受ける。
 採点:★☆☆☆☆
 
・千葉コズエ『24 COLORS』連載第3回
 あらすじ:主人公(七風)が狂言回し(健人)に抱きしめられているところを、彼氏役(ちはや)に目撃される。
 パルプフィクション的・エロゲーテキスト的な内面描写を少女まんがに持ち込むとどうなるかについては、すでに乙女ちっくで結論が出たと思っていた。この作品も、当時の結論を覆すものではなさそうだ。
 採点:★★★☆☆
 
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第12回
 あらすじ:主人公(つばき)と彼氏役(京汰)は微妙な距離を保つ。つばきはかわいくなろうと努力を始める。
 30~31ページの展開が、作品の世界観と整合しない。この展開ができるのは、かなりコメディ寄りの世界観で、この作品では無理がある。
 採点:★★★☆☆
 
・織田綺『箱庭エンジェル』連載第6回
 あらすじ:主人公(羽里)は生徒会役員になる。羽里はある日、彼氏役()そっくりだが髪が黒い男とばったり出くわす。
 当て馬(飛鳥)がアピール。
 採点:★★★☆☆
 
・夜神里奈『絶対教えない』読み切り
 あらすじ:軽薄な彼氏役が実は主人公のことが好きで、韜晦的に告白・接近。
 「ジンクス」は縁起の悪いことだけを指すもので、願掛けのようなものを指す英単語は存在しない。
 採点:★★★☆☆
 
・車谷晴子『危険純愛D.N.A.』連載第13回
 あらすじ:母親に目撃されたことは切り抜けたものの、恋の秘密の重さに耐えかねる主人公(亜美)と彼氏役(千尋)。
 千尋の女装設定がうまく活用された展開を初めて見た。
 採点:★★★★☆
 
・浅野美奈子『先輩と同棲中・』読み切り
 あらすじ:同棲中の彼氏役に彼女扱いされない主人公。
 もはやスプーの域に達していて逆に面白い。
 採点:★☆☆☆☆
 
咲坂芽亜『姫系・ドール』最終回
 あらすじ:主人公()の組織した路上販売は成功、彼氏役(蓮二)は公の場で次期社長の座を蹴り、蓮二の店は再開にこぎつけて終わり。
 途中の展開が派手だったわりに地味に終わった。
 採点:★★☆☆☆
 
第43回につづく

Posted by hajime at 2008年03月10日 23:16
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