2008年04月22日

Sho-Comi(少コミ)を読む(第45回・2008年第10号)

 そして2008年第10号のレビュー。

 
・藍川さき『委員長の秘メゴト』新連載第1回、増刊かなにかの続き
 あらすじ:彼氏役(悠人)の気持ちを疑う主人公(彩乃)。ライバル役が登場して、二人の仲を割こうとする。
 ライバル役に魅力がなさそうな予感がする。これは少女まんがのなかでも少コミに特有の悪癖だ。
 採点:★★★☆☆
 
くまがい杏子『放課後オレンジ』連載第17回
 あらすじ:主人公(夏美)に向かって「大会に優勝したらお前を抱く」と彼氏役()。それを見ていた当て馬(滉士)。
 翼の発言の場に4人もいて、誰も「それとこれとは関係ねーだろ」と突っ込まないので、居心地が悪い。
 採点:★★☆☆☆
 
水波風南『今日、恋をはじめます』連載第15回
 あらすじ:彼氏役(京汰)の気を惹くはずが、京汰の身勝手を咎め、ちゃんと振ってくれと言い出す主人公(つばき)。京汰はつばきを信じることにして告白。
 ここまでモチーフ的には大風呂敷を広げてきたが(軽薄な恋愛観 vs 慎重な恋愛観、真偽 vs 信念・偏見)、その上で踊る展開はくるのか、あるいは広げるだけで逃げ切るか。
 採点:★★★☆☆
 
青木琴美『僕の初恋をキミに捧ぐ』連載第62回
 あらすじ:愁嘆場。の父親(の主治医)が繭に、暗に移植を勧める。
 エモは今回で一段落つきそうな気配だ。次回いよいよ逞が移植希望へと転向か。
 採点:★★★☆☆
 
池山田剛『うわさの翠くん!!』連載第40回
 あらすじ:当て馬(カズマ)の傷は深く、もうサッカーは無理だと医者に言われる。カズマを助ける主人公()。
 人間関係を分類してヒエラルキーをつけるイデオロギーと戦うかどうかが問われる展開だが、おそらくイデオロギーに乗っかって終わるだろう。
 採点:★☆☆☆☆
 
・蜜樹みこ『蒼いキセキ』連載第3回
 あらすじ:主人公(アゲハ)は怪我の後遺症で声を失うが、落ち込むことなく学校と部活に励む。
 まんがの黄金パターン「しゃべれない主人公」を出してきた。
 採点:★★★★☆
 
・夜神里奈『幕があく前に』読み切り
 あらすじ:仕事のために、彼氏役の偽の交際相手をつとめる主人公。
 構成が緊密で読ませる。
 採点:★★★★☆
 
・織田綺『箱庭エンジェル』連載第9回
 あらすじ:主人公(羽里)は彼氏役()が夢をあきらめるのに反対するが、いい方法は思いつかない。
 展開がやや直線的でアイディアに欠ける。
 採点:★★★☆☆
 
・水瀬藍『だから、俺にしなよ』連載第5回
 あらすじ:彼氏役(奏多)が主人公(陽菜)と当て馬(秀悟)を救出。秀悟が陽菜に惚れる。
 奏多が普通に面白い。
 それにしてもバイクに三人乗りは無理だ。
 採点:★★☆☆☆
 
・悠妃りゅう『花嫁さまは16歳』連載第4回
 あらすじ:主人公(珠姫)は、彼氏役(辰牙)が自分と結婚した理由が、自分たちの両親にあると知る。珠姫が家出する。
 珠姫の動機がさっぱりわからない。
 採点:★☆☆☆☆
 
・天音佑湖『金糸雀は愛される夢を見る』読み切り
 あらすじ:主人公は少女人形。自分自身の作者であるお父様彼氏役との性行為を望むが、彼氏役は応えない。
 えげつないといえばえげつないが、巻を置くあたわざる迫力がある。
 採点:★★★★★
 
車谷晴子『危険純愛D.N.A.』連載第16回
 あらすじ:狂言回し(臣吾)は主人公(亜美)と彼氏役(千尋)を別れさせようとしたが、亜美の決意が固いのをみてあきらめる。亜美と千尋の父親は、二人の仲に反対しない。
 臣吾は捌けずに終わるらしい。とすると、どうオチをつけるのか読めない。
 採点:★★☆☆☆
 
第46回につづく

Posted by hajime at 2008年04月22日 00:54
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