そして2008年第10号のレビュー。
・藍川さき『委員長の秘メゴト』新連載第1回、増刊かなにかの続き
あらすじ:彼氏役(悠人)の気持ちを疑う主人公(彩乃)。ライバル役が登場して、二人の仲を割こうとする。
ライバル役に魅力がなさそうな予感がする。これは少女まんがのなかでも少コミに特有の悪癖だ。
採点:★★★☆☆
・くまがい杏子『放課後オレンジ』連載第17回
あらすじ:主人公(夏美)に向かって「大会に優勝したらお前を抱く」と彼氏役(翼)。それを見ていた当て馬(滉士)。
翼の発言の場に4人もいて、誰も「それとこれとは関係ねーだろ」と突っ込まないので、居心地が悪い。
採点:★★☆☆☆
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第15回
あらすじ:彼氏役(京汰)の気を惹くはずが、京汰の身勝手を咎め、ちゃんと振ってくれと言い出す主人公(つばき)。京汰はつばきを信じることにして告白。
ここまでモチーフ的には大風呂敷を広げてきたが(軽薄な恋愛観 vs 慎重な恋愛観、真偽 vs 信念・偏見)、その上で踊る展開はくるのか、あるいは広げるだけで逃げ切るか。
採点:★★★☆☆
・青木琴美『僕の初恋をキミに捧ぐ』連載第62回
あらすじ:愁嘆場。繭の父親(逞の主治医)が繭に、暗に移植を勧める。
エモは今回で一段落つきそうな気配だ。次回いよいよ逞が移植希望へと転向か。
採点:★★★☆☆
・池山田剛『うわさの翠くん!!』連載第40回
あらすじ:当て馬(カズマ)の傷は深く、もうサッカーは無理だと医者に言われる。カズマを助ける主人公(翠)。
人間関係を分類してヒエラルキーをつけるイデオロギーと戦うかどうかが問われる展開だが、おそらくイデオロギーに乗っかって終わるだろう。
採点:★☆☆☆☆
・蜜樹みこ『蒼いキセキ』連載第3回
あらすじ:主人公(アゲハ)は怪我の後遺症で声を失うが、落ち込むことなく学校と部活に励む。
まんがの黄金パターン「しゃべれない主人公」を出してきた。
採点:★★★★☆
・夜神里奈『幕があく前に』読み切り
あらすじ:仕事のために、彼氏役の偽の交際相手をつとめる主人公。
構成が緊密で読ませる。
採点:★★★★☆
・織田綺『箱庭エンジェル』連載第9回
あらすじ:主人公(羽里)は彼氏役(桃)が夢をあきらめるのに反対するが、いい方法は思いつかない。
展開がやや直線的でアイディアに欠ける。
採点:★★★☆☆
・水瀬藍『だから、俺にしなよ』連載第5回
あらすじ:彼氏役(奏多)が主人公(陽菜)と当て馬(秀悟)を救出。秀悟が陽菜に惚れる。
奏多が普通に面白い。
それにしてもバイクに三人乗りは無理だ。
採点:★★☆☆☆
・悠妃りゅう『花嫁さまは16歳』連載第4回
あらすじ:主人公(珠姫)は、彼氏役(辰牙)が自分と結婚した理由が、自分たちの両親にあると知る。珠姫が家出する。
珠姫の動機がさっぱりわからない。
採点:★☆☆☆☆
・天音佑湖『金糸雀は愛される夢を見る』読み切り
あらすじ:主人公は少女人形。自分自身の作者であるお父様彼氏役との性行為を望むが、彼氏役は応えない。
えげつないといえばえげつないが、巻を置くあたわざる迫力がある。
採点:★★★★★
・車谷晴子『危険純愛D.N.A.』連載第16回
あらすじ:狂言回し(臣吾)は主人公(亜美)と彼氏役(千尋)を別れさせようとしたが、亜美の決意が固いのをみてあきらめる。亜美と千尋の父親は、二人の仲に反対しない。
臣吾は捌けずに終わるらしい。とすると、どうオチをつけるのか読めない。
採点:★★☆☆☆
第46回につづく