2008年05月08日

Sho-Comi(少コミ)を読む(第46回・2008年第11号)

 懸賞ハガキの当選者発表には、面白い名前が多くて楽しい。この号では「紗璃」と「こすも」が面白い。
 「〈子〉のつく名前の女の子は頭がいい」という話がある。子のつく名前は年とともに減っているので、読者の年齢層が違うと比較は難しいが、より低年齢層の雑誌の当選者発表と比較すると、なにかわかるかもしれない。
 ……と思って、子のつく名前を数えてみた。304人中28人。1994年生まれ全体の子のつく名前の割合は5%(つまり女子の10%)というから、かなり無作為抽出に近い。有意な結果を得るのは難しそうだ。
 では2008年第11号のレビューにいこう。

 
水波風南『今日、恋をはじめます』連載第16回
 あらすじ:彼氏役(京汰)が女遊びをやめて、主人公(つばき)といちゃつく。
 平たく進んだ。
 採点:★★☆☆☆
 
・藍川さき『委員長の秘メゴト』連載第2回
 あらすじ:彼氏役(悠人)と主人公(彩乃)はライバル役の妨害工作を切り抜ける。彩乃の母親が、悠人の親の素性(暴力団)を知って問題にする。
 彼氏役の魅力があまり出ていない。
 採点:★★☆☆☆
 
・織田綺『箱庭エンジェル』連載第10回
 あらすじ:彼氏役()が主人公(羽里)を抱くと宣言。
 話に進展がない。
 採点:★★☆☆☆
 
池山田剛『うわさの翠くん!!』連載第41回
 あらすじ:彼氏役()が主人公()に、「オマエが愛しているのはカズマ(当て馬)だ」と主張して別れを告げる。
 展開が無茶で楽しい。おそらく、とんでもないオチがつくだろう。
 採点:★★★☆☆
 
青木琴美『僕の初恋をキミに捧ぐ』連載第63回
 あらすじ:に、ほとんど前例のない術式の手術を受けるチャンスが巡ってくる。の心臓はまだ動いている。手術前に逞はの両親に、「手術前に繭と結婚させてください」と願い出る。
 見えた! 見えたよアニキ!
 「全力で生き延びようとしない奴に娘はやれん」
→絶望して1巻冒頭のシーン
のネタを放り込む
→逞は改心して移植手術を決意、昂の遺族を説得
→繭と結婚
→手術直前で完。心臓移植の予後(あまり芳しくない)をモノローグで説明するとなおよし。
 カンペキダ!
 照のネタが具体的になんなのかまでは読めないが、おそらく作品全体がこの一発のために構築されているので、作者はかなり自信があるだろう。
 採点:★★★☆☆
 
・蜜樹みこ『蒼いキセキ』連載第4回
 あらすじ:彼氏役()が主人公(アゲハ)の部活(水泳部)をサポートし、アゲハはみるみる上達する。
 いい流れだ。
 採点:★★★☆☆
 
・咲坂芽亜『Honey*Witch』読み切り
 あらすじ:サリー型魔女っ子の主人公が、彼氏役の家に押しかける。
 よくわからない。
 採点:★☆☆☆☆
 
くまがい杏子『放課後オレンジ』連載第18回
 あらすじ:大会に向けて盛り上がる。
 旋回軸もクソもなく、ひたすら迷走している。
 採点:★★☆☆☆
 
・水瀬藍『だから、俺にしなよ』連載第6回
 あらすじ:主人公(陽菜)が彼氏役(奏多)とデート、告白。陽菜は当て馬(秀悟)のところにお見舞いに行き、自分はまだ秀悟のことが好きだと自覚する。
 奏多を彼氏役と書いたが、わからなくなってきた。
 第一印象の男が彼氏役でない作品は非常に珍しいが、その例になるか。
 採点:★★☆☆☆
 
・服部美紀『代理彼女宣言!』読み切り
 あらすじ:彼氏役は一年前に彼女(と主人公は思い込んだが実は飼い犬)をなくしている。主人公はその身代わりを務める。
 展開にアイディアがなく、猛烈にぎこちない。
 採点:☆☆☆☆☆
 
車谷晴子『危険純愛D.N.A.』最終回
 あらすじ:主人公(亜美)と彼氏役(千尋)は周囲と和解。それから数年後、二人は結婚しており、子供がいる。
 特にオチもなく終わった。
 採点:★★☆☆☆
 
第47回につづく

Posted by hajime at 2008年05月08日 19:25
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