日本雑誌協会の印刷部数公表(年4回)によれば、少コミの発行部数(印刷証明つき)の動向は以下の通り。
2008年4月~6月:195,000
2008年7月~9月:185,000 (-5.1%)
2008年10月~12月:172,334 (-11.6%)
同時期のマーガレットは以下のとおり。
2008年4月~6月:125,000
2008年7月~9月:120,000 (-4.0%)
2008年10月~12月:118,334 (-5.3%)
花とゆめは以下のとおり。
2008年4月~6月:257,500
2008年7月~9月:246,000 (-4.5%)
2008年10月~12月:235,334 (-8.6%)
僕キミ終了(8月)の影響はかなり大きかったらしい。
では2009年第7号のレビュー。
・池山田剛『好きです鈴木くん!!』連載第13回
あらすじ:デートの続き。主人公(爽歌)と彼氏役(輝)、忍とちひろがキス。
平たく進んだ。
評価:★★★☆☆
・池山田剛『好きです忍くん!!』読み切り
あらすじ:忍とちひろのなれそめ。
平たい。連載の本編はまだしも、こういう番外編が平たいと、この作家にはもう大ヒットの目はなさそうだという気がしてくる。
8ページ目、CTで脳波がわかるかのようなネームになっているのが変だ。
評価:★★★☆☆
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第34回
あらすじ:前回の携帯問題の続き。
話を作るために登場人物の心理・行動をねじまげすぎるのは作者の悪癖だが、今回も、彼氏役(京汰)の行動がやや極端だ。
評価:★★★☆☆
・心あゆみ『暴君とマリアなキミ』新連載第1回
あらすじ:彼氏役(蒔)は校内暴力集団のリーダー。主人公(郁海)は、校内暴力集団が暴れたあとに、彼らの怪我の手当てに駆り出される。
ネームがぎこちなく、話がなかなか頭に入ってこない。
校内暴力や暴走族に共感する人々(紡木たく・尾崎豊のライン)の勢力は、90年代にひどく衰えた。その90年代が終わってからもう9年も経つというのに、いまだにそれがわからない人間がいる(作者とは限らないが)という事実に、少コミの未来を見る思いがする。
評価:★★☆☆☆
・咲坂芽亜『カワイイだけじゃモノ足りない!』連載第3回
あらすじ:移籍前に所属していたモデル事務所からの妨害を受けない仕事として、主人公(アリス)と彼氏役(雷斗)は、近所のスーパーのチラシのモデルになる。
移籍前に所属していたモデル事務所との確執が、主人公の恋にどう絡むのか、まだ見えない。
評価:★★★☆☆
・くまがい杏子『苺時間』連載第4回
あらすじ:彼氏役(蘭)のアピール。
自然で納得感の高いアピール。
評価:★★★★☆
・千葉コズエ『ひとりぼっちはさみしくて』連載第9回
あらすじ:彼氏役(直)は主人公(詞央)のライブ会場に現れ、決別を翻意して詞央を連れ出す。その直後、二人は警察の家出人捜索につかまる。
敗戦処理モード。作者はどれほど辛いだろう。
評価:★★☆☆☆
・あゆみ凛『笑顔解禁!』読み切り
あらすじ:彼氏役はモデルで、主人公はその付き人。彼氏役は笑顔を撮らせないのを売りにしていたが、主人公が相手役モデルの代役を務めたとき、笑顔を撮らせてしまう。それがきっかけで告白。
画面構成がこなれていない。アイディアは鋭い。
評価:★★★☆☆
・水瀬藍『センセイと私。』連載第12回
あらすじ:主人公(遥香)は彼氏役(篤哉)に、記憶を取り戻してくれと迫る。篤哉はかすかに記憶がある様子。当て馬(拓海)が遥香を酔い潰して強姦しようとする。
死んだ魚の目のような話だ。かといってほかに代わる手もあまりない。前回の悪手は致命傷だった。
評価:★☆☆☆☆
・藍川さき『僕から君が消えない』連載第10回
あらすじ:当て馬(駆)が主人公(ほたる)に気のある様子。ほたるが彼氏役(康祐)に関して友人(ユカコ)にライバル宣言。
話がごちゃごちゃしてしまった。
評価:★★☆☆☆
・蜜樹みこ『恋、ひらり』連載第6回
あらすじ:彼氏役(佳月)の弟と許婚が登場。
いかにもこの作者らしく、登場人物の味付けが面白い。
評価:★★★☆☆
・星森ゆきも『さわっちゃダメ!』読み切り
あらすじ:主人公は男性恐怖症で、男に触られるのが怖い。彼氏役は幼馴染で、幼いときに主人公の男性恐怖症のきっかけを作ってしまった。
アイディアが足りない。
評価:★★☆☆☆
・華夜『雪咲・恋咲』最終回
あらすじ:主人公(雪姫)は彼氏役(大翔)との交際を父親にとがめられ、家に閉じ込められる。大翔は雪姫に会いにくるが、「フランスに留学してくる」との書置きを残して去る。3年後、大翔が留学から戻ってきて終わり。
アイディアが足りない。
評価:★★☆☆☆
第66回につづく