西在家香織派は明日30日のコミケにサークル参加します。西え-04aにて皆様のお越しをお待ち申し上げます。
先週、小学館の謝恩会に行った。受付で芳名帳を見たら、なんと織田綺先生の署名が。思わず「おおっ」と唸った。
では2009年第2号のレビュー。
・池山田剛『好きです鈴木くん!!』連載第9回
あらすじ:主人公(爽歌)は当て馬(佐藤)との事故キスを彼氏役(輝)に目撃された。演劇部のイベントで舞台の上から爽歌が輝に告白。
平たく進んだ。
評価:★★★☆☆
・蜜樹みこ『恋、ひらり』連載第2回
あらすじ:主人公(純恋)は彼氏役(佳月)と同じクラスに転入する。純恋は佳月の女たらしぶりを見て警戒するが、佳月は純恋に言い寄る。
彼氏役の人物像が、「女たらし」の部分でアイディアに欠ける。
「彼氏役の人物像がアイディアに欠ける」というのは、少コミ作家の陥るダメパターンのなかでも最大最悪のものだ。今のところは読ませるが、雲行きは怪しい。
評価:★★★★☆
・千葉コズエ『ひとりぼっちはさみしくて』連載第5回
あらすじ:主人公(詞央)と彼氏役(直)は原宿を楽しむ。詞央は路上ライブに飛び入りしたところ好評、「そんな男(直)は捨てて、うちのヴォーカルにならないか」と誘われる。
ようやく展開が読めてきた。上記の誘いは冗談だろうが、あっという間にチャンスをつかむ詞央とそうでない直→「お前は先に行け」で二人は田舎と東京に→数年後、直もミュージシャンになってめでたしめでたし、か。
……と思ったが、彼氏役が万能でない話は少コミでは許されないかもしれない。まだわからない。
評価:★★★☆☆
・真村ミオ『セツナユキ』新連載第1回
あらすじ:お手軽に男と遊ぶつもりで友達とスノボ旅行に行く主人公。スノボに打ち込む無愛想な彼氏役と出会い、お手軽気分ではいられなくなる。
よく練れていて手堅い。アクには欠ける。
評価:★★★☆☆
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第31回
あらすじ:主人公(つばき)は彼氏役(京汰)の家を訪れるが、いろいろあったのちキスどまり。
いちゃいちゃを演出するうえでは、やはりセックスしないほうが有利か。
評価:★★★☆☆
・水瀬藍『センセイと私。』連載第8回
あらすじ:主人公(遥香)はバイト先で、訳ありげな年上の女性(同じ学校の生徒、アキラ)と知りあうが、アキラは彼氏役(篤哉)と訳ありの関係だった。
アキラの演出(特に29ページ目)が光る。
評価:★★★★☆
・藍川さき『僕から君が消えない』連載第6回
あらすじ:友人(ユカコ)に目撃されたのがきっかけで、主人公(ほたる)は彼氏役(康祐)に「やっぱり先生が好き」と宣言。対して康祐は、当て馬と弓道で勝負して「もし負けたら諦める」と宣言するが、勝ってしまう。
ユカコの人物像の味が薄いので、ドラマが盛り上がらない。
評価:★★☆☆☆
・白石ユキ『プラスチック・ガール』連載第4回
あらすじ:彼氏役(ピエール)はフランスの元有名モデルだった。ピエールを探していた女(静流)もやはり有名モデルで、ピエールを仕事に連れ戻そうとする。主人公は成り行きで静流とオーディションで勝負することになる。
静流や審査員にいい味が出ている。
16ページ目のフランス語は、中途半端にいい加減なのがつまらない。
評価:★★★☆☆
・織田綺『恋ノ花咲ク』読み切り
あらすじ:主人公は園芸部員だが不器用で花を枯らしてばかりいる。同じ部員の彼氏役に助けてもらって好きになる。
主人公に比べて彼氏役の影が薄いのが気になる。
評価:★★★☆☆
・咲坂芽亜『ギャル華道』最終回
あらすじ:生け花の流派のイベントに出る主人公(つぼみ)。彼氏役(楓)に助けられて、妨害にもめげず、自分の力を広く認めさせる。
最終回なのに、主人公の障害として「悪意の妨害」を持ってくるのは、オチとしての爽快感を削ぐ。
評価:★★☆☆☆
・銀ノ橋倫『あまいあまいキスをして。』読み切り
あらすじ:キスがうまいと評判の遊び人(彼氏役)と事故キスした主人公。それがきっかけで彼氏役は主人公に言い寄る。
画面構成は整っているが、話と人物像がアイディアに欠ける。
評価:★★☆☆☆
・市川ショウ『空色恋色』最終回
あらすじ:バレンタイン、同級生たちに励まされて、主人公(空)は彼氏役(陽来)にチョコを渡して告白する。
話としてはうまくまとまった。しかし、こういうオチをつけるにしては、同級生たちの人物像の味が薄すぎた。
評価:★★★☆☆
第62回につづく
サブプライム問題がごらんの有様だよ! なので、世界各国の愉快な経済政策がこれからたくさん拝めるだろう。今日はジンバブエの経済政策に眉をひそめる先進国も、明日は我が身かもしれない。さすがにムガベ大統領ほどひどくはないとしても、大なり小なり「僕の考えた経済政策」が世界各国で実行に移されるだろう。
というわけで、チャンスとばかりに私も考えてみた。
・使用期限付きの納税用証券を発行して、国民ひとりひとりに毎月数百ドルの納税用証券を配布する。納税額のうち納税用証券を使える割合には一定(50%程度)の上限を課する。もちろん税率(特に消費税)は大幅に上げる。
もし地域振興券を毎月数百ドルばらまいたら、なにやら想像を絶することになるだろうが、使用期限付きの納税用証券ならどうなるか。
納税用証券は市場で取引され、受給者から事業者へと渡り、最後には税務署にたどりつく。事業者→税務署のあいだでは納税用証券は額面で使える(ただし一定割合まで)。では、受給者→事業者間の取引価格はどのように形成されるか。
ばらまかれた納税用証券を全額、納税に消化すると見込まれる(=税収が多い、景気がいい)場合には、取引価格は額面に限りなく近づく。だが、消化しきれないと見込まれる(=景気が悪い)場合には、額面から割り引いた取引価格が形成される。この割引率は消化率と連動する。ということは、景気が悪いほど、実質の税率は下がる。これはつまり「減税による景気刺激」を、刺激の必要性(=景気の悪さ)に応じた強さで行っていることになる。
こうやって空想しているかぎりでは結構な話のようだが、もし実際にやったら、納税用証券の配布額面は、食管法時代の米価のような政治的圧力の焦点となり、最後にはひどいことになるだろう。だから平時には誰もやろうとは思わないだろうが、これからはどうだかわからない。そのうちどこかの国がやるのではないか、と私は妄想している。
『チャンピオンREDいちご』なる雑誌を読んだ。表紙を見るかぎりは、よくある萌え系まんが雑誌のように見える。また中身も半分くらいはそうなのだが、残りの半分のなかに、本物が潜んでいる。
板垣恵介の作品には、「実はガチンコで強いプロレスラー」というモチーフがしばしば登場する。私はプロレスを知らないので実感はないが、きっとプロレスファンにとっては切実な夢なのだろう。『チャンピオンREDいちご』は、ある意味で、この夢をかなえている。「実はガチンコで強い萌え系まんが家」だ。バーリ・トゥードというべきルールで作品を描き、「笑い」や「感動」などと表現すれば下劣であるような、崇高な何かを達成している作家がいる。
もしかすると一部の少コミ作家も、ガチンコで強いのだろうか。
では2009年第1号のレビュー。
・蜜樹みこ『恋、ひらり』新連載第1回
あらすじ:彼氏役(月彦)は日本舞踊(?)の家の息子。
表紙のアオリに「大型新連載」とあるので、4回以上続くか。
彼氏役の見せ場が舞踏とは、作者の画力が試される選択。
評価:★★★☆☆
・池山田剛『好きです鈴木くん!!』連載第8回
あらすじ:主人公(爽歌)が演劇部の稽古中の事故で、演劇部の先輩(当て馬?)とキス、それを彼氏役(輝)に見られた模様。
画面が全体に整理されておらず、盛り上がりに欠ける。
評価:★★★☆☆
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第30回
あらすじ:期末試験の成績問題で自信を失う主人公(つばき)。ほかの女に彼氏役(京汰)を奪われるという恐れにとらわれ、性行為を覚悟のうえで京汰の家を訪れようとする。
セックスしてもしなくても面白くなるサスペンス展開。
評価:★★★★☆
・水瀬藍『センセイと私。』連載第7回
あらすじ:彼氏役(篤哉)が風邪を引き、主人公(遥香)がお見舞いに行く。さらに遥香はそのまま篤哉の家に泊まろうとする。
平たく進んだ。
評価:★★★☆☆
・くまがい杏子『はじまりの、キス。』読み切り
あらすじ:意地悪な幼馴染(彼氏役)のことが好きな主人公。彼氏役に「デートの練習」と称して連れ出され、告白させられる。
彼氏役が魅力に欠ける。人物造詣があまりにもすっきりと一貫していて、葛藤や矛盾がない。そういえばこの問題は、しがの夷織にも見受けられた。
評価:★★☆☆☆
・市川ショウ『空色恋色』連載第2回
あらすじ:主人公(空)は学校のドッジボール大会(クラス対抗)へとクラスをひっぱる。
このドッジボール大会の話が、彼氏役との恋とどう関係あるのか、よくわからない。
評価:★★☆☆☆
・千葉コズエ『ひとりぼっちはさみしくて』連載第4回
あらすじ:彼氏役が、自分の親との複雑な関係を語る。主人公が告白して結ばれる。
「トラウマ語り→告白」という流れは、少女まんが全般でよくあるパターンのひとつだが、私にはこれが美しいとは思えないし、切実さも感じられない。トラウマは謎としてひっぱるほうがいい手ではないかと常々思う。
評価:★★★☆☆
・白石ユキ『プラスチック・ガール』連載第3回
あらすじ:主人公(マヤ)が彼氏役(ピエール)に告白。
主人公の行動が実に滑らかに狂っていて、『チャンピオンREDいちご』のフルパワーな作品を連想した。
評価:★★★☆☆
・藍川さき『僕から君が消えない』連載第5回
あらすじ:主人公(ほたる)が風邪を引き、彼氏役(康祐)がお見舞いに来る。そこへ、康祐を慕うクラスメイトが同じくお見舞いに来て、二人が一緒にいるところを見られる。
クラスメイトは別に主人公にとっての重要人物ではなく、なにが問題の焦点なのか、さっぱりわからない。
評価:★★☆☆☆
・悠妃りゅう『メガネの恋わずらい』読み切り
あらすじ:彼氏役と主人公は中学の同級生だったが、高校でやや疎遠になっていた。主人公が彼氏役に勉強を教えてもらうのをきっかけに再び接近、彼氏役が告白。
あらすじを見るとそれなりにまとまった話のようだが、実物はまとまりがない。
評価:★★☆☆☆
・咲坂芽亜『ギャル華道』連載第13回、次回最終回
あらすじ:彼氏役(楓)が打ち込んでいる仕事は、主人公(つぼみ)を喜ばせるものだった。ライバル役(唯子)は楓をあきらめる。
当て馬登場が第11回なのに、第14回が最終回というのは、いかにもバランスが悪い。打ち切られたか。
評価:★★☆☆☆
・車谷晴子『ぜんぶ ちょーだい』最終回
あらすじ:主人公(姫恋)がしばらく彼氏役(蓮)の家で暮らす。蓮が姫恋にプロポーズ。
きれいにまとまった。
評価:★★★☆☆
第61回につづく
仙台市健康福祉事業団の湯村和彦シルバーセンター事業課長は「不況と核家族化で、一人暮らしで生活苦の高齢者が増えたことが原因。話し相手がおらず、リストラなどの不満がたまって暴発したのではないか。
吐き気のするようなマスコミ言語だ。実態は以下のとおり。
というわけで、本日ここに戦後最もキレやすかった少年が決定致しました。グランプリは昭和35年の17歳、つまり昭和18年生まれで西暦2001年現在58歳の方々です。おめでとうございます。
『西暦2001年現在58歳』は2007年には64歳。
これは「世代」というものの存在をまざまざと示してくれる例ではあるが、そのメカニズムについての説明をまだ聞いたことがない。
1941年生まれから急激に悪化するのを見ると、出生前の母体環境の違いとは考えにくい(1943年までは国民生活は比較的安定していた)。さらに1948年生まれから急激に改善されているのを見ると、朝鮮特需が国民生活全般に効いてくるのは1952年ごろなので、3~5歳くらいの生育環境が影響するのではないかと推理できる。
(こうしてみると、就学年齢が6歳というのはよくできている。学校生活で性格が歪むといっても、6歳以降なら統計的にはさほど影響なさそうだ)