JavaScriptを地上から抹殺したいと思い続けて10年、敵の勢力は一向に衰える気配がない。
JavaScriptの生みの親、Brendan Eichがインタビューで以下のように語っている。
Netscapeが世に出ると ブラウザ上にプラットフォームが作れることが分かりました
プログラミングや高度なグラフィックをサポートするものです
単なるテキストだけではなく、今、Web 2.0の要素とされているようなものです
しかし当時、それらはなく Javaは登場したばかりでした
ですからNetscapeとJavaScriptの間に溝があったのです
大衆向けのスクリプト言語が必要でした
Javaは専門家向けの高度なものです
なぜ2つの言語が必要かといえば、対象が違うからです
プログラミングを本格的に学んだことのない人でも JavaScriptなら容易に……
――いわば“Visual Basic”?
そう。ウェブ用のね
(中略)
(Javaは)C++にとても近い言語なのです
Visual Basicよりもね
つまり上級者向けの仕様になっているんです
それに対しJavaScriptは簡単で 変数を宣言する必要さえありません
大衆向けのものであり、高度な言語を補完するものなんです
(中略)
――開発には何ヶ月もかかりましたか?
いえ、短期間です
社内中がマイクロソフトにおびえていました
(中略)
新しい言語を早急に開発する必要がありました
また私はユーザー向けの開発に興味がありました
(Mozilla CTOが語る「Netscape」から「Firefox」への軌跡より)
Javaを「専門家向けの高度なもの」「C++にとても近い言語なのです Visual Basicよりもね」と言ってのけるセンスにも腰を抜かすが、「大衆向け」「プログラミングを本格的に学んだことのない人」という発言によくご注目いただきたい。そしてPaul Grahamのエッセイの、以下の部分をご覧いただきたい。
良いデザインが出て来やすいのは、対象とするユーザーがあなた自身を含んでいる時だ。あなた自身を含まないグループに対して何かをデザインしていると、対象ユーザー層は自分より上ではなく、下だと思ってしまいがちになる。
それは問題だ。ユーザーを見下ろすことは、たとえ慈悲心があったとしても、いずれはデザイナーをだめにする。アメリカの住宅のうち、自分でそこに住もうと思っている設計者が作ったものはほとんど無いんじゃないか。同じことはプログラミング言語にも見て取れる。 C、Lisp、Smalltalkはデザイナーが自分で使うために作られた。 Cobol、Ada、Javaは他人が使うために作られた。
あなたがまぬけのために何かをデザインしているんだとしたら、まぬけにとっても役に立たないものをデザインすることになるのが落ちだろう。
(デザインとリサーチより)
この半年ばかり、少コミは全体として、作品の質が改善傾向にある。新條まゆが去り、看板の僕キミももうすぐ終わるということで、作家と編集者の士気が高揚しているのではないかと当て推量している。
僕キミ終了後の看板は誰が取るか、確率で予想してみた。あくまでも看板を取る確率であって、実力とはそれほど関係ない。
青木琴美:60%
水波風南:20%
蜜樹みこ:3%
藤中千聖:3%
水瀬藍:3%
白石ユキ:2%
車谷晴子:2%
くまがい杏子:1%
池山田剛:1%
咲坂芽亜:1%
織田綺:0.5%
千葉コズエ:0.5%
悠妃りゅう:0.5%
藍川さき:0.5%
その他:2%
個人的には織田綺・藤中千聖・白石ユキを応援しているが、少コミ読者の大多数には別の意見があるだろう。
では2008年第8号のレビューにいこう。
・蜜樹みこ『蒼いキセキ』新連載第1回
あらすじ:水泳部のエースに惹かれて、同じ水泳部に入った主人公。
ページ数が無駄に多い。展開がもっさりした印象を受ける。
採点:★★★☆☆
・青木琴美『僕の初恋をキミに捧ぐ』連載第60回
あらすじ:愁嘆場。
エモい。
採点:★★☆☆☆
・くまがい杏子『放課後オレンジ』連載第15回
あらすじ:当て馬(滉士)がアピール。
「当て馬が努力するが報われない」というのが旋回軸になるのだろうか。
採点:★★☆☆☆
・悠妃りゅう『花嫁さまは16歳』連載第2回
あらすじ:新婚旅行でわだかまりを解く。
画面も話も微妙にぎこちない。
採点:★☆☆☆☆
・水瀬藍『だから、俺にしなよ』連載第3回
あらすじ:彼氏役(奏多)が当て馬(秀悟)の車(主人公(陽菜)が乗っている)を追跡するが逃げられる。奏多は陽菜を口説いてから、不良仲間の生贄に突き出す。
このまま普通にピンチ連発まんがになるのだろうか。少々もったいない。
採点:★★★☆☆
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第13回
あらすじ:主人公(つばき)はイメージチェンジに成功。彼氏役(京汰)について「女に裏切られたトラウマがある」という情報を得る。
「最初ガングロで登場する」という展開の小技が手堅くうまい。
採点:★★★☆☆
・池山田剛『うわさの翠くん!!』連載第38回
あらすじ:主人公(翠)と当て馬(カズマ)が翠の故郷でひとときを過ごす。翠が彼氏役(司)といるとき寝言で「カズマ」と言ってしまう。
ようやく終わりかと思ったのに、新しくネタを振ってきた。まだ続くのか。
採点:★★☆☆☆
・織田綺『箱庭エンジェル』連載第7回
あらすじ:彼氏役(桃)は黒髪に変装して秘密の夜遊びをしていた。桃が主人公(羽里)にくちづける。
桃の事情(海外進出予定)が微妙に軽くてバランスが悪いような気がする。
採点:★★★☆☆
・車谷晴子『危険純愛D.N.A.』連載第14回
あらすじ:主人公(亜美)と彼氏役(千尋)の関係を、学校で周囲に公表。
オチは海外か、あるいは「そして十年後」か。いい手が浮かばない。
採点:★★★☆☆
・千葉コズエ『24 COLORS』連載第4回、次回最終回
あらすじ:主人公(七風)と彼氏役(ちはや)の思いがすれちがうが、絵を介して通じ合う。
現代美術の制度・市場やマスコミを風刺しつつ美学と美術史の世界を垣間見せてくれる本格芸術家まんがを描いてやろうという気違いはいないものか←絶対にいません。
採点:★★★☆☆
・白石ユキ『そこはうさぎの森』読み切り
あらすじ:主人公はバイトで家政婦をしている。ある日、オレ様男(彼氏役)の家に仕事に行く。
彼氏役の美意識をめぐる葛藤(芸術家なのに俗悪なウサギグッズが好き)をもっと押し出したほうが鮮やかになりそうだ。これを恋愛の俗悪さとリンクさせれば、本格芸術家まんがの旋回軸になりうる。
採点:★★★★☆
・大谷華代『レンアイ活用ブログ式』読み切り
あらすじ:彼氏役はツンデレ。ネットでデレ、リアルでツン。
彼氏役に魅力が乏しい。
採点:★☆☆☆☆
第44回につづく
Javaのチャートライブラリを探索中。
・X-Y plot
・X軸が対数
・X軸の左が大
・X軸の任意の位置に任意のラベルでTickを打てる
・Y方向にエラーバー
たったこれだけの条件を同時に満たせるライブラリが見つからない。
チャートライブラリを調べていると、Pieチャートと折れ線チャートを同じライブラリで扱っている例が目に付く。まったく共通性のない2種類のチャートを、ひとつのライブラリに押し込める理由がわからない。こういう無理やりな同居が、猛烈に頭の悪い、直交性のない設計を生んでいる。JFreeChartなどいったい何種類のチャートに対応しているのかわからないくらいだが、X-Y plotにエラーバーをつけることさえできない。まるで子供だましだ。
ロバート・ダーントン『革命前夜の地下出版』(岩波書店)を読んだ。フランス革命への道は地下出版が舗装した、という話である。
アンシャン・レジームのもとでは出版は、政府の検閲を経てギルド的な組織により印刷・流通される「表」の出版と、そうした表の機構の外にある地下出版に分かれていた。
このような二分割体制のもとでは、地下出版は体制憎悪の培養器になる。「表」で既得権益にありつけなかった連中が地下出版に集まり、アンシャン・レジームの既得権益を満喫している連中を攻撃するからだ。
政府が地下出版への締め付けを強めると、体制への攻撃はいっそう激しくなる。なぜなら締め付けが緩いうちは、地下出版といっても海賊版などのローリスク・ローリターンな商売が多くを占める。締め付けが強まると、地下出版業者はハイリスク・ハイリターンの領域へと追いやられ、真正面から体制を攻撃する誹謗文書等を増やす。これは、フランス革命直前の数年間に、実際に起きたことだった。
政府がどれほど誠実に情報公開に取り組んでも、またどんなにイメージアップに躍起になっても、そうした政府側の言論はみな検閲済みの「表」の言論にすぎないので、「裏」の下劣な嘘のほうが真実として受け取られる。検閲済みの出版物が「バスチーユは空っぽだ」と書き、地下出版物が「バスチーユは政治囚で満杯だ」と書いている世界で、どうやって前者が正しいと信じられるだろう。
言論の二分割体制を敷いた国はしばしば、「表」の誠実な言論が「裏」の下劣な誹謗に打ち負かされる、という末路をたどる。
たとえばソ連末期の「地域間グループ」は地上げ屋のようなごろつきの集まりだった(参考資料)が、党がそのことを『プラウダ』紙上でいくら力説しても、人々は「表」の言論を信じなかった。
言論の二分割体制のもとでは、「表」は「裏」に敵わない。となると、政府がとるべき手段はただひとつ、恐怖政治だ。アンシャン・レジームやパフラヴィー朝イランには、本格的な恐怖政治へと突き進む覚悟がなかった。ボリシェヴィキやホメイニにはその覚悟があった。
言論の二分割体制に近づけば、ボリシェヴィキやホメイニが近づいてくる。
アニメ・漫画・ゲームも「準児童ポルノ」として違法化訴えるキャンペーン
とはいえ、日本ユニセフ協会のタコ踊りはおそらく問題ではない。彼らはしょせん現実の政治経済から遊離した存在にすぎない。当面の差し迫った危険は、いわゆる「ゾーニング」にある。
いわゆる「ゾーニング」は、ポルノ業者が推進している運動だ。ポルノ業者は現実の政治経済に根付いた存在であり、「裏」の言論を作り出すだけの能力を備えており、すでに事実上作り出している。そしてゾーニングにおいても、「表」は「裏」に敵わない――中規模以下のギャルゲーは18禁マークによって採算性が高まる、という現実がすでに存在している。男性向けの性表現の小さからぬ部分は、ポルノ産業の支配下にある。
(「性表現=勃起射精」という思考パターンがすでにポルノ産業の支配下にある)
人類が検閲の悪を悟るまでに数世紀を要した。検閲がひとつの例にすぎないことを――言論の分割が悪であることを悟るまでに、あと何世紀かかるのだろう。
少コミ裏表紙の広告が通信教育で、「介護事務」「調剤薬局事務」「住宅模型」といった渋い講座が並んでいる。こんなものに興味を抱く小中学生がもしいたら、ぜひ会ってみたい。
では2008年第7号のレビューにいこう。
・悠妃りゅう『花嫁さまは16歳』新連載第1回
あらすじ:主人公(珠姫)は母を亡くして天涯孤独になり、許婚(彼氏役、辰牙)のところへゆく。辰牙は珠姫を手ひどくからかうが、珠姫はめげない。
大金持ちという設定は、背景を描くのが大変そうだが大丈夫か。第1回からすでに不安定さを感じる。
採点:★★★☆☆
・くまがい杏子『放課後オレンジ』連載第14回
あらすじ:当て馬(滉士)と主人公(夏美)が県の強化選手に指名され、滉士の退部も取り消しになる。
迷走を極めている。
採点:★☆☆☆☆
・水瀬藍『だから、俺にしなよ』連載第2回
あらすじ:当て馬(秀悟)が主人公(陽菜)に接近、それを目撃した彼氏役(奏多)。
画面構成が微妙に独特で面白い。
採点:★★☆☆☆
・青木琴美『僕の初恋をキミに捧ぐ』連載第59回
あらすじ:愁嘆場。
エモい。
採点:★★☆☆☆
・池山田剛『うわさの翠くん!!』連載第37回
あらすじ:主人公(翠)の母親が倒れる。彼氏役(司)が海外の指導者に目をつけられる。
少コミは後出しの海外オチを禁じ手にしてほしい。いつ見ても投げやりな印象を受ける。
採点:★☆☆☆☆
・千葉コズエ『24 COLORS』連載第3回
あらすじ:主人公(七風)が狂言回し(健人)に抱きしめられているところを、彼氏役(ちはや)に目撃される。
パルプフィクション的・エロゲーテキスト的な内面描写を少女まんがに持ち込むとどうなるかについては、すでに乙女ちっくで結論が出たと思っていた。この作品も、当時の結論を覆すものではなさそうだ。
採点:★★★☆☆
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第12回
あらすじ:主人公(つばき)と彼氏役(京汰)は微妙な距離を保つ。つばきはかわいくなろうと努力を始める。
30~31ページの展開が、作品の世界観と整合しない。この展開ができるのは、かなりコメディ寄りの世界観で、この作品では無理がある。
採点:★★★☆☆
・織田綺『箱庭エンジェル』連載第6回
あらすじ:主人公(羽里)は生徒会役員になる。羽里はある日、彼氏役(桃)そっくりだが髪が黒い男とばったり出くわす。
当て馬(飛鳥)がアピール。
採点:★★★☆☆
・夜神里奈『絶対教えない』読み切り
あらすじ:軽薄な彼氏役が実は主人公のことが好きで、韜晦的に告白・接近。
「ジンクス」は縁起の悪いことだけを指すもので、願掛けのようなものを指す英単語は存在しない。
採点:★★★☆☆
・車谷晴子『危険純愛D.N.A.』連載第13回
あらすじ:母親に目撃されたことは切り抜けたものの、恋の秘密の重さに耐えかねる主人公(亜美)と彼氏役(千尋)。
千尋の女装設定がうまく活用された展開を初めて見た。
採点:★★★★☆
・浅野美奈子『先輩と同棲中・』読み切り
あらすじ:同棲中の彼氏役に彼女扱いされない主人公。
もはやスプーの域に達していて逆に面白い。
採点:★☆☆☆☆
・咲坂芽亜『姫系・ドール』最終回
あらすじ:主人公(歩)の組織した路上販売は成功、彼氏役(蓮二)は公の場で次期社長の座を蹴り、蓮二の店は再開にこぎつけて終わり。
途中の展開が派手だったわりに地味に終わった。
採点:★★☆☆☆
第43回につづく
近頃ネットで流行るもの、「自己責任教」について。
自己責任教について知りたければ、私の日記など読まずに笙野頼子を読め、と言いたいところだが、つまらないものはつまらないがゆえに必要とされる面もあるので、必要に応じてみることにする。
あなたがある日、「自分の暮らしをもっと豊かにしたい」と思ったとしよう。そのとき黙って「自分が貧乏なのは政府のせいだ」ということにして、そのまま何もしなければ、あなたの暮らしは何も変わらない。黙って座っているだけの人間が、願いをかなえるはずがない。
願いをかなえたければ行動すべし――これは妥当である(命題A)。
あなたは行動を決心したとしよう。自分の願いをかなえるためには、政府に働きかけるのと、雇い主に働きかけるのと、どちらが効率がいいか。後者である。
もっとも効率のよい行動を取るべし――これも妥当である(命題B)。
もし全国民が、命題A・Bをわきまえて行動すると、政府はけっして働きかけを受けない。どんな重税と浪費をやっても放っておいてもらえる。重税と浪費はいつまでも解消されず、国民はいつまでも不当な貧しさに甘んじることになる――これは受け入れがたい(誤謬X)。
「Xは誤謬ではない、命題A・Bが妥当なのだからXは妥当だ、受け入れろ」と言い張る宗教が、自己責任教である。
誤謬Xは、「個人を単純に合成するだけで国民になる」という前提から発生する。合成の誤謬だ。
そのような国民を作り出すことも、かなりの程度まで可能だ。現実問題として、農協のような圧力団体は、頭数では十倍もの敵をやすやすと屈服させてきた。昔の米価の逆ザヤは、誤謬Xのわかりやすい具体例である。
誤謬Xは事実として存在する。問題は善悪にある。誤謬Xは正しいか?
正しいわけがない。事実として存在する誤謬Xはすべて、この世界が欠陥品であることを証し立てている。
だからといって、「国民はみな国民としての政治意識を持ち政治参加すべきだ」と主張すれば、これもまた誤謬になる。
それは一体どんな「政治意識」であり、どんな「政治参加」なのか。たとえばソ連では、党(共産党)を支持することが「政治意識」であり、党のイベントで小旗を振ることが「政治参加」だった。現在でも、投票率90%超の国政選挙をやらかしている国はみなこのたぐいだ。
もっとも広い意味で政治を解するなら、言葉を話す人間はすべて政治意識を持ち政治参加している。プロレタリアート独裁や議会制民主主義のような、一定の枠の中だけを「政治」と思い、枠の外にあるものを無視するならば、これは誤謬である。
さきほどから誤謬の話ばかりしてきた。いったい真実と正義はどこにあるのか?
「真実と正義に満ちた天国はあそこだ、この道をゆけ」という主張は、現実には地獄をもたらしてきた。だから私は同じ徹は踏まない。この教訓は私ひとりに限ったものではなく、全人類に対しても、「天国行きのバスを僭称するのはやめておけ」と言いたい。
そのかわりに私が提案するのは、誤謬を見て取り、誤謬に怒り、ときには誤謬を正すべく行動に出ることだ。
QWERTYキーボードのような些細な誤謬は、見て取るだけで、お目こぼしを。タバコのような身近でむかつく誤謬には、時に声をあげること。
沖縄の在日米軍問題のような巨大で動かしがたい誤謬に対しては、何十年でも時期を窺い、好機には流れをたぐりよせ、そしてなにより、怒りを忘れないこと。
明らかな誤謬をまのあたりにしたときには、その誤謬がどれほど巨大で動かしがたくても、「妥当だ、受け入れろ」などと言い張ったりしないこと。
つまり、良心を持ちつづけることを、私は提案する。
付録がドラマCDだった。主人公役のチョイスがちょっと面白い。伊瀬茉莉也、折笠富美子、佐藤利奈。これといった共通点のようなものが見当たらない。なお中身は聞いていない。
では2008年第6号のレビューにいこう。
・水瀬藍『だから、俺にしなよ』新連載第1回
あらすじ:幼馴染(彼氏役、奏多)と5年ぶりに再会し、奏多の家に下宿しはじめた主人公(陽菜)。高校(彼氏役とは違う学校)に行ったら、不良の頭目に拉致され、「奏多は名だたる不良の頭目だ」と聞かされる。
週刊少年チャンピオンが不良まんがを載せなくなったのは、何年前のことだろうか。田舎にはいまだに暴走族が生息しているらしい、と風の噂には聞くが、少コミに登場とは驚いた……というのは嘘で、別に驚きもない。
背景の使い方がぎこちなく、説明力に乏しい。
採点:★☆☆☆☆
・水波風南『今日、恋をはじめます』連載第11回
あらすじ:主人公(つばき)の妹(さくら)は彼氏役(京汰)に振られていた。つばきは京汰に告白するが振られる。
順調にネタを振っている。最初からこのペースでいけばよかったものを。
採点:★★★☆☆
・千葉コズエ『24 COLORS』連載第2回
あらすじ:主人公(七風)が彼氏役(ちはや)に告白。
連載第2回にして顔まんが(ページが顔ばかりで埋まっている)になってしまっている。
採点:★☆☆☆☆
・車谷晴子『危険純愛D.N.A.』連載第12回
あらすじ:主人公(亜美)と彼氏役(千尋)の関係を、母親に目撃される。
ようやく親バレ。間延びしている。
採点:★★☆☆☆
・くまがい杏子『放課後オレンジ』連載第13回
あらすじ:当て馬(滉士)が悪者を演じて陸上部を辞める。
今回もまた旋回軸がさっぱり見えない。
採点:★★☆☆☆
・織田綺『箱庭エンジェル』連載第5回
あらすじ:主人公(羽里)は陸上競技会で全種目一位を達成しそうになる。そこへ彼氏役(桃)が羽里に、「下心のある人は生徒会に入れたくない」と告げる。羽里は調子を崩すが、桃はその頑張りにほだされる。陸上競技会のあと、桃は敵役(飛鳥)に、「お前は羽里のことが好きだろう」と告げる。
少々忙しい。飛鳥の印象が弱いままで進めてしまっている。
採点:★★★☆☆
・池山田剛『うわさの翠くん!!』連載第36回
あらすじ:主人公(翠)と彼氏役(司)がいちゃつく。司が翠に「お前と試合したい」と告げる。
ようやく終わりそうになってくれた。あと3回かそこらか。
採点:★★☆☆☆
・青木琴美『僕の初恋をキミに捧ぐ』連載第58回
あらすじ:昴の両親が移植を拒否。逞と繭がいちゃつく。繭が逞にプロポーズを要求。
逞および昴の両親が再度翻意して移植、短い結婚生活のあと死亡、という展開だろう。
採点:★★☆☆☆
・咲坂芽亜『姫系・ドール』連載第20回、次回最終回
あらすじ:彼氏役(蓮二)の父親に蓮二の実力を認めさせようと、行動を組織する主人公(歩)。
なんとか最終回らしい格好がつく模様。
採点:★★☆☆☆
・麻見雅『Regret』読み切り
あらすじ:男と死に別れた主人公。その男の弟が主人公に言い寄る。
いろいろ辛いが、なによりまずアイディアが乏しい。
採点:★☆☆☆☆
・服部美紀『カワイイなんて言わないで』読み切り
あらすじ:容姿に劣等感を抱く主人公。彼氏役(生徒会長)は主人公にミスコン出場を勧めるが主人公は嫌がる。
これまたアイディアが乏しい。
採点:★★☆☆☆
・真村ミオ『クラッシュ☆2』最終回
あらすじ:学校でネコをかぶる彼氏役。学校で仲良くできずいらだつ主人公。
イデオロギッシュであることと図式的であることの違いについて考えさせられる。作者はきわめてイデオロギッシュな思考回路の持ち主だが、図式的な印象は受けない。
採点:★★★☆☆
第42回につづく